Emile Galle エミール・ガレ

アール・ヌーヴォー芸術を代表する
フランスの工芸家エミール・ガレ

エミール・ガレは、19世紀後半フランスのナンシーを拠点に、ガラス、陶器、家具という幅広い分野に創造力を発揮し、独創的な可能性を切り開いた工芸作家でした。父親の経営する製陶工場で陶芸の修行を積んだ後、ガラス製作の道へ。文学や哲学、修辞学、音楽、植物学、鉱物学などに通じ、当代一流の文化人とも交流を持ちながら、表現者としての才能を発揮。アール・ヌーボー・ナンシー派の指導者として活躍し、芸術と産業の融合を理想にかかげ、ガレ・クリスタルの社長として、手作りの良さを残した優美なガラス器の製造を工業化し、300人の職人をかかえる工場で分業生産を実施。企業家としてもその才能を開花させました。

テーブルランプ
●テーブルランプ
鍛鉄の脚台付きの珍しいランプ。脚台にはチューリップ、ベゴニアの葉、釣り鐘形の花による自然主義風装飾の彫刻が施され、(年代の経過による)黒色の緑青が付着している。シェードとホヤは多層被せガラス。オニックス(縞大理石)を模した乳白色の下地に褐色・黄色・琥珀色の大理石模様の斑紋が入っている。花冠は多葉形で、金属工具により熱間加工されている。小さなホヤには破損がある。作者の署名入り。

パフュームランプ
●木の実文 パフュームランプ
ガレの死後に製作された第3期工房の作品。乳白ガラスに黄色、茶褐色を被せた三層ガラスを、アシッドにより木の実文様を浮き彫りにしている。また、木の実の箇所は違ったガラスを付着させて削っている。非常に繊細な作品である。ガラスの中に香水を入れて、熱によりその香りが漂うパフュームランプ。浮き彫りで工房サイン有り。

PROFILE エミール・ガレ プロフィール

1846年 フランスロレーヌ地方ナンシーで誕生。
父のシャルル・ガレはオリジナルブランドのガラス器や陶器の卸売り業者。
1877年 父親の会社の経営を引き継ぎ、ガラス器・陶器等の製造販売を開始。
1878年 パリ万国博覧会にて、酸化コバルトによって淡青色に発色させた『月光色ガラス』や陶器を出品し、銅賞を受賞。
1886年 ナンシーに家具工房を設立し、木工家具の製造を開始。
1889年 パリ万国博覧会でガラス部門においてグランプリ受賞、陶器部門で金賞、家具部門で銀賞を受賞。
1894年 エミールガレはナンシーに本格的なガラスの窯を設置、自社内での一貫生産を開始。
1900年 パリ万国博覧会に多数の製品を出品し、再びグランプリを獲得、国際的な評価を得る。
1904年 9月23日、白血病により死去、享年58歳